綺麗に撮ってもらえる機会には、とことん綺麗に写ってもらいたい。
だからちゃんと撮ろうとするときには、こだわるところはぐんと増える。実際に一緒に撮影現場を体験してもらうと判るのだが、たくさんありすぎるから書くのは大変。
ちょうど昨夜、衣装の話を書いたので今回は衣装に関係した話を少しだけ書いてみようと思う。
人を撮るときは、その人、場所、服装、持ち物があれば持ち物などが写真に収まることになる。場所によって大きくイメージは変わってくるのでロケーション選びも重要だけど、ここでは人そのものの話になる。人物撮影ではほとんどが着衣だから、肌が写る以上に服が写る。ここでは服という言い方をするよりも衣装と言おう。文字通り衣で装うのだ。それは肌を隠すためや体温を保つためのものという機能ではなく装うものという見方をする必要がある。表情やポージングなどで大きくイメージは変わるけど、その人の魅力を引き出すのに衣装の力は大きい。そしてロケーションと衣装に合わせたメイクやヘアメイクが加わることで益々綺麗になっていく。
どんな衣装を身につけていてもいつもどおりのメイクやヘアメイクというのではないというのが一つ大事な点だけど、それはまた今度書くことにしてここでは衣装の話に戻しておこう。
前回のポートレート撮影講習会では衣装が1パターンでメイクとヘアメイクが2パターンだったっが、今回のポートレート撮影講習会では前に書いた通り衣装は2パターンほど選んだ。これを選ぶにあたっていろんな意味を込めているが、その一つとして素材の違いがある。
簡単に言うと一つは光沢がないもので一つは光沢があるものだ。
同じ場所で同じように撮ったらどうなるかも実際に体験して、素材の違いをどう写真内で表現するかにもチャレンジしてもらうつもりだ。
ここに掲載した写真は黒いサテン地の衣装の一部を一般的な蛍光灯照明下で撮ったものだが、折シワを無くした状態(写真上)と、折シワが入ってしまった状態(写真下)の違いを比較しやすいようにしたもので、このようなシワ入ると衣装そのものの形であるはずのドレープが美しく無いのが判るはずだ。この手の生地はシワが入りやすいので、着て来るのではなく撮影前に着替えるようにしたり、撮影も座ってもらって撮るのと立ってもらって撮るのでは順番にも気を使う。もしこうなってしまっても、気にならないように光を選んだり、ポーズを変えたり、隠したりするなど、そういうところまで意識する必要がでてくる。
こういう素材でなくても衣服には必ずシワが入るものけど、そのシワの入り方によってはおかしく写るので、撮る直前でのシワの直しは当たり前のようにする。その他、ヨレ、ズレ、メクレなども同様で、糸くずやゴミが着いたらすぐにとったり、汗、メイク直し、ヘアメイク直しなども。
撮影現場にスタイリストさんやメイクさんが居るときはお任せするんだけど、そうでないときは無し...というわけにはいかないからね。
そのおかげか、撮影させてもらった人たちや一緒に撮影した人たち、受講された人たちからは毎回勉強になるって言われるようになった。
このように撮影するだけでなく現場でやることはたくさんあるが、事前に準備することも多くて、今回は機材準備やシナリオづくりだけでなく衣装の寸法直しもあるので準備期間ギリギリ。
ちょうどAyamiちゃんのほうも美容室でカラーが終わったようだ。着々と準備が進んでるな。
明日は美容師さんとヘア&メイクの打ち合わせだ。
ただいま2010/1/17のポートレート撮影講習会の参加受付中です。関係者一同がんばっていますので、ぜひこの機会にご参加ください。